サーモンの健康効果と健康成分
サーモンは、日本でも欧米でも親しまれている魚であり、健康効果が期待できる食材としても知られています。
サーモンの健康効果について有名なものでいえば、魚介類全般に対して言える「たんぱく質が豊富」「低カロリー」ということです。
さらにサーモンにはたくさんの健康効果、ダイエット効果があります。本記事を読めば、もっとサーモンが食べたくなることでしょう。
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オメガ3脂肪酸
オメガ-3脂肪酸は、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)の2つの成分から構成されます。
これらは人間の体内では作られないため、食品から摂取する必要があります。
EPAとDHAは、心臓病や脳卒中の予防、炎症の抑制、免疫力の向上、うつ病の緩和などの効果があります。
サーモンには特にDHAとEPAが豊富に含まれており、脳の健康維持にも役立ちます。
ビタミンD
ビタミンDとカルシウムは、骨の健康に必要不可欠な栄養素です。ビタミンDは、日光を浴びることでも体内で作られます。
北欧など日照時間の短い国では、ビタミンDを添加したと記載された食品がスーパーで普通に売られているほど、人間にはなくてはならない栄養素です。
鮭の切り身一切れには、日本人の1日の必要量の全量にあたるビタミンDが含まれています。
タンパク質
たんぱく質は、細胞の構成成分や代謝に必要な成分であり、筋肉の修復や免疫力の向上にも関与します。
サーモンには、約100グラムあたり20gほどのたんぱく質が含まれています。
養殖サーモンは環境不可も考慮しよう
養殖サーモンには、生産国や漁場によっては環境負荷が大きいという問題があります。
養殖サーモンの餌は主に魚粉(魚の脂を抜き、乾燥させたもの)が利用されています。
魚粉の原料となるのは世界中で漁獲されるイワシやサバ、ニシン、イカナゴなどの野生の魚や魚の油脂です。
この養殖魚の生産によって、魚粉に利用される野生の魚が乱獲されることが懸念されています。
また、養殖サーモンの飼育場が環境に与える影響も問題視されており、より環境に配慮した養殖方法が求められています。
欧米ではサーモンの養殖による環境負荷は有名な環境問題であり、より環境にやさしい養殖方法が求められています。
環境負荷にを軽減し、持続可能な養殖サーモンを選びたいと思った方は、スーパーのラベルやレストランで「ASC」と書かれたサーモンを選びましょう。
持続可能な漁業を示すASC認証とは?
ASCとは、Aquaculture Stewardship Council(水産養殖管理協議会)の略称で、サステナブルな養殖業を推進するために設立された国際的な認証機関です。
ASC認証は、養殖された魚が持続可能な方法で生産されたことを示す証明書といえます。
ASC認証を受けた養殖サーモンは、以下のような基準をクリアしています。
- 魚の健康・福祉の確保
- 天然資源の持続可能な利用
- 自然環境の汚染の防止
- 資源の過剰利用の防止
- 労働者や地域住民との誠実な関係構築
これらの基準をクリアした養殖サーモンは、環境負荷が低く、社会的責任を果たした養殖業者によって生産されていることが証明されます。
消費者がASC認証を受けた養殖サーモンを選択することで、より環境に配慮した消費行動を促進することができます。
ASCは養殖魚介類につけられるエコラベルで、天然の魚介類にはMSC(海洋管理協議会:Marine Stewardship Council)があります。
実は日本のマクドナルドのフィレオフィッシュはMSC認証を受けたタラを使っています。意外に身近なところにエコラベルが付与されています。
ASC認証を受けた日本の漁業には、ほかに牡蠣の養殖や一部のブリの養殖などが挙げられます。
ただし、ASC認証によって養殖サーモンの環境負荷が完全に排除されるわけではなく、さらなる改善が求められています。
ASC認証のサーモンはどこで買える?
あまり知られていませんが、日本のスーパーの最大手であるイオンでは積極的にASC認証のサーモンが販売されています。
イオンではASC認証されたノルウェー産アトランティックサーモンや、ASC認証の熊本県産活〆真鯛などが店頭で販売されています。
サーモンの切り身や刺身を見つけたら、ぜひASCと書かれたラベルがついているかどうかチェックしてみてください。
海が健康でいられれば、私たちも健康でいられます。
日本ではMSCやASCはおろか、エコラベルの存在もほとんど知られておらず、いまのところ価値はない状況と言わざるを得ません。
美味しい魚を未来の子どもたちにも残せるために、責任ある消費者としてエコラベルを選んでみるのも良いのではないでしょうか。
まとめ
総じて、サーモンは栄養価が高く、健康効果が期待できる食材です。適量の摂取を心がけ、適切な調理方法を選択することで、健康維持に役立てることができます。
また、環境にも配慮しつつ、適切なサーモンの選び方を心がけることも、責任ある消費者の選択といえるのではないでしょうか。
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